2019年12月12日

荻原浩『コールドゲーム』いじめられっ子の親

いじめられっ子の親も、いじめられっ子。
かどうかは、知りませんが。

不良少年、亮太君の言葉。
「遺伝すんだよ、そういうのは。親子そろっていじめられ体質。呪われた血だ」。

きっつー。
けど、同意。
ヤクザの組長の息子がいじめられっ子とか、想像出来ないもん。

ここで、良い子の皆様(いるのか?)に、残念なお知らせ。

大人の世界にも、いじめは、あります。
いじめで自殺しちゃう大人も、存在します。

でも、子供の世界のいじめとは、性質が違います。

大人の世界のいじめは、徹底的に、自己責任。
いじめで自殺しても、子供の自殺のように、同情されません。

弱い個体の淘汰。
くらいに、流されます。
口に出しては、絶対、言わないけどね。

それは、自殺する本人も、分かってると思う。

子供の世界では、自殺は、絶対に「負け」ではない。
100%、助けられなかった、周囲の大人の責任。

だから、ティーンエイジャーは、決して、自殺しては駄目。
社会のせいにでも、親のせいにでも、先生のせいにでも、周りに責任なすりつけまくってでも。
死んではいかん。

いじめられてる本人の責任が、全く無い分。
子供の世界のいじめの方が、質(タチ)が悪い。

大人のいじめは、対処が簡単。
自分に非があって爪弾きにされるなら、非を改める。
非がないなら、堂々としてる。

理不尽な扱いに抵抗する、気合いと知恵がある人間。
それを、大人って言うんだからさ。

子供のいじめは、そういう理屈や道理が、通じないからなぁ。
本能に根ざしてるみたいなとこが、空恐ろしい。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

コールドゲーム (新潮文庫) [ 荻原浩 ]
価格:781円(税込、送料無料) (2019/12/20時点)



以下、ネタバレです。

廣吉君の両親、すげー。

このワイルドさを、息子が生きてるうちに、発揮すれば良かったのに。
そしたら息子、自殺しないで済んだよ。

お母さんも、死んだ息子のミイラに、語りかけるより。
生きてるうちに、ちゃんと話聞いてあげれば、良かったのに。

物凄ーく、残酷な事を言っちゃいます。
実際に、現実にも、こういう親、多いんだろうな。
子供が死んで、初めて、気が付くっていうか。

更に、残酷な事を言うと。

自分の自殺後。
親が、いじめっ子に復讐したからって。
あの世で、喜ぶ子って、いるんだろうか。

いじめ自殺で子を亡くした親が、やるべき事って。
いじめっ子に対する復讐ではなくて。
もっと全然、違う事のような気がする。

許す、赦す。
というのまでは、無理でも。

学校も社会も親も、誰も救えなかった命。
その命を、誰が、どうやったら、救えたのか?
とてつもなく重くて、嫌な、目を背けたい問題。

それを真摯に社会に、訴え続ける。
たとえ、答えが、返ってこなくても。

いじめ自殺で子を亡くした親が、出来る事するべき事って。
そんなことくらいかなぁ、と思う。

にほんブログ村 家族ブログ 子供なし夫婦(夫婦二人)へ
にほんブログ村


posted by ちをみん at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 書籍絡み | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック